「もったいない」という夫の言葉に納得し、JGC修行は諦めたつもりでいました。 ところが、その後、夫が修行奨励派に変身するのです。
転機は修行却下の審判からおよそ半年後、2019年のゴールデンウィークに訪れました。
10連休が話題になったゴールデンウィークに、デルタのスカイマイルを使った特典航空券で旅行をしました。
行きは 中国東方航空で 羽田 → 上海(トランジット24時間、1泊)→ 済州(済州で2泊)
帰りは 大韓航空で 済州 → 成田
という、旅程でした。
当時は、上海でトランジットしても、日本ー韓国の往復分15000マイルでしたが、いまはこのルートは15000マイルでは行けないようです。
最初に予約したときは、上海に昼前に到着して、同日夕方に済州行きの便に乗る旅程でした。
上海に泊まる予定はなく、上海滞在は7時間前後で済州に3泊のはずだったのですが、搭乗3カ月くらい前に、突然、特典航空券取得おめでとう!みたいなメールがデルタから来て、内容を見ると上海発が翌日に変更になっていました。
あとでデルタのマイル実績を見ると、最初の旅程が一度キャンセルされて、新たに上海に1泊して翌日に上海を発つ旅程で予約が入っていました。それで、特典航空券取得おめでとう!のメールが来たようです。
なぜ勝手にそんなことになったのかというと、夕方発の便がなくなったからなのですが、突然の変更にちょっとびっくりして、デルタに電話で問い合わせたことを覚えています。
「夕方の便がなくなったための変更です、もしキャンセルしたいならマイルは全部お返しします」ということでした。
済州で3泊するつもりでしたが、上海の夜を楽しむのもいいなと思い、キャンセルはせず、上海1泊、済州2泊で予定を組み直しました。
このときデルタの人に「変更って頻繁にあるんですか?」と聞いたところ、「中国東方航空はいきなりの変更が結構あります」と言われました。
中国東方航空を利用するときは、出発まで気を抜けませぬね。
さて、話は戻って、この上海、済州旅行のとき、前年に入会したデルタアメックスゴールドカードの威力がまだ残っていて、私はスカイチームのエリートプラスというステータスでした。
カードを作りさえすれば初年度は誰でもデルタの上級会員(ゴールドメダリオン)になれるという魔法のカードでしたが、次年度年会費が発生する前の、2019年3月に解約していました。
ところが、ありがたいことに2019年のGWの時点ではまだ、デルタのステータスはゴールドのままでした。
GWの羽田の激混みチェックインカウンターで「priority」と書かれた列に並びスムーズにチェックイン、搭乗も優先です。
上海の中国東方航空のチェックインカウンターでは、ゆったりと椅子に座ってチェックイン、ラウンジも利用できるし、済州到着後は荷物がすぐに出てきます。
この旅行での経験が夫の考えを変えました。しきりに私に修行を勧めるようになりました。
しかし、2019年8月現在、私のFOPは12,899ポイント。2018年のおよそ半分しかありません。しかも仕事の環境が変わり、もう当分飛行機に乗る予定もない。残り約37,000ポイントを達成しようと思うと、航空券だけでざっと30万円くらいかかりそう。これに宿泊費や交通費諸々の費用。うーん、もったいない。去年だったら、20万円くらいですんだのかもと思うと、今度は私がもったいなくて二の足を踏んでしまいます。
しかし、修行はここ数年の夢。
やってみたいという欲望と、もったいないという理性の間で揺れに揺れていました。
揺れながらJALの航空券を検索し、獲得できるFOPを調べては計算しまくります。
諸先輩方のブログを見て得た知識で、クアラルンプール発券というものができることを知っていました。クアラルンプール発券の航空券を使って、OKA-KUL、いわゆるKULタッチなるものを3回くらいすれば達成できそうな感じでした。費用は30万円くらい。
でもなあ、羽田-沖縄-クアラルンプールを往復するだけ。本当にただ上級会員になるためだけに30万円使うことになる。そう考えると、後ろめたさともったいなさをどうしても強く感じてしまいます。
はい、貧乏人の性です。あるいは未熟者。
そんなとき目に着いたのが、ある方がブログで提案されていたクアラルンプール発券の修行コース。
プレミアムエコノミーで、ニューヨークに行く旅程です。
クアラルンプール→東京→ニューヨーク→東京→クアラルンプール
FOPは 5407 + 7123 + 7123 + 5407 計25,060FOP
東京とニューヨークで、それぞれ数日間滞在する旅程で検索すると、日にちによっては20万円くらい。
これに日本発券のエコノミーでOKA-KULを足すと解脱できる。OKAーKULタッチの費用は羽田からの沖縄便を入れて10万円くらいになりそう。合計30万円。
私は十数年前にサイパンに行き、4年前にハワイに行きましたが、まだアメリカ本土に上陸したことがありません。アメリカ本土に足を踏み入れることは、数年来の悲願となっていました。
未踏の地、アメリカ本土に行く、そう思うともったいなくない気がしてきました。
旅行ですから。新しい経験をするのですからね。万年エコノミーの私がJALのプレエコにも乗っちゃいます。それなら価値があります。
アメリカ本土初上陸+JALのプレエコ搭乗でニューヨーク、この2つの要素が加わったことで、私の中で「もったいない」は「もったいなくない」へと変換されるのでした。
それから、2、3日はJALのホームページで国際線の航空券を検索し続けます。
少し日にちがずれると料金がだいぶ変わってしまうので、どの組み合わせが一番安いのか、何度も日程を入れ直し、日本発券とクアラルンプール発券の日程を書き出してひとつひとつ確認し、ワクワクしながら作業しました。クアラルンプール発券の検索の仕方がよくわからなくて、最初はだいぶ手間取りました。
そうやって完成したのが、下の表です。
私の生活は、主婦業メイン、ときどきフリーランサー、子育てなし。
日程はかなり自由に組めるので、1か月の短期集中で挑むことにしました。
修行は大きく分けて3回です。
1回目 OKA-KUL
2回目 ニューヨーク修行旅行
3回目 OKA-KUL
予想FOP | 予想マイル | |||
1回目 | 10月2日 16:10→18:50 | 羽田 ⇒ 沖縄 | 1876 | 923 |
10月2日 19:55→20:10 | 沖縄 ⇒ 羽田 | 2368 | 1230 | |
(自宅泊) | ||||
10月3日 11:20→17:45 | 成田 ⇒ クアラルンプール エコノミー | 2904 | 3755 | |
10月3日 22:50→4日7:05 | クアラルンプール ⇒ 成田 プレエコ | 5407 | 4173 | |
2回目 | 10月9日 10:40→10:35 | 成田 ⇒ ニューヨーク プレエコ | 7123 | 8404 |
(ニューヨーク泊) | ||||
10月12日 13:10→13日16:25 | ニューヨーク ⇒ 成田 プレエコ | 7123 | 10421 | |
3回目 | 10月27日 11:20→17:45 | 成田 ⇒ クアラルンプール プレエコ | 5407 | 5174 |
10月27 日 22:50→28日6:45 | クアラルンプール ⇒ 成田 エコノミー | 2904 | 4256 | |
10月28日 14:55→17:45 | 羽田 ⇒ 沖縄 | 2368 | 1525 | |
(那覇泊) | ||||
10月29日 10:10→12:20 | 沖縄 ⇒ 羽田 | 0 | ||
獲得済FOP | 12899 | |||
合計 | 50379 | 39861 |
チケット代は
黒 11,910円 特割
黄 205,553円 クアラルンプール発券 プレエコ
青 87,900円 日本発券 エコノミー
紫 0円 特典航空券
合計305,363円 FOP単価≒8.23円 となりました。
日本発券の青の間に、黄のクアラルンプール発券を入れ込んだかたちです。
できるだけ安くしたかったので、最後の沖縄→羽田はマイルを使った特典航空券にしました。
実を言うと、ここまで準備をしてもチケットを買う勇気がありませんでした。
未踏の地、アメリカ本土への旅行が加わったからこそ、修行に踏み込む気持ちになったのですが、当然、それによりニューヨークの旅行費用が加わります。
たった3泊でも物価の高いニューヨークのこと、ホテル代と観光、食事代を合わせると少なくとも10万円は必要です。さらに費用がかさむと思うと、どうしてもまた「もったいない」いう考えが復活します。
うー、悶絶。
「ねえ、もったいなくないかな?」と夫に聞くと、ぴしゃりと一言返ってきました。
「もったいなくない!」
この断固とした一言が私の背中を決定的に押しました。
夫よ、ありがとう。
8月29、30日の2日間で一気に発券しました。
なぜ、2日間にわけたのかというと、こんなに一気に購入したことがなかったので、できるだけ落ち着いて間違いなく購入したかったのだと思います、多分 。
実は私、過去に何度か1か月間違えて航空券を発券するという過ちを犯しているんです。あはは。